エイミー・レズネスキー
Amy Wrzesniewski
同じ職務を与えられていても、働く人は仕事の範囲や人との関わり方や意味づけを自分で作り替えている。それを示し、仕事の意味を組織研究の中心主題に据えた研究者である。
- 肩書き
- 組織行動研究者。ジョブ・クラフティングの提唱者
- 活動した国
- アメリカ
- 分野
- モチベーション・働きがい
- 収録した言葉
- 1件
何をした人か
同じ病院の清掃職の中に、決められた業務だけを行う人と、患者や家族への関わりまで自分の仕事に含めている人がいることを観察したのが出発点である。一九九七年には、人が自分の仕事をジョブ(生活の手段)、キャリア(昇進の道)、コーリング(それ自体が目的)のどれとして捉えているかを区別し、職種よりこの捉え方のほうが満足度と結びつくことを示した。二〇〇一年のダットンとの論文では、業務の範囲(タスク)、人との関わり方(関係)、意味づけ(認知)の三方向で仕事を作り替える行為をジョブ・クラフティングと名づけ、上司が与える職務設計とは別の、働く側からの設計として位置づけた。
その後、どう扱われているか
ジョブ・クラフティングは概念として広く定着し、ワーク・エンゲイジメントとの正の関連も繰り返し報告されている。ただし介入としての効果は控えめである。Oprea et al. (2019) のメタ分析は、ジョブ・クラフティング研修の効果量が小さく、対象や実施条件によってばらつくと報告した。相関研究が多く因果の証拠は限られる。制度や上司の裁量が伴わない場面では、作り替えの余地そのものがない点も指摘されている。
よくある誤解
ジョブ・クラフティングは、業務量の増加を本人の工夫の問題にすり替える言い訳にはならない。研究上も、裁量と資源がある職場でこそ成立する行為として扱われている点は押さえておきたい。
主著・主要論文
- Wrzesniewski, A., McCauley, C., Rozin, P., & Schwartz, B. (1997). Jobs, careers, and callings: People's relations to their work. Journal of Research in Personality, 31(1), 21–33.
- Wrzesniewski, A., & Dutton, J. E. (2001). Crafting a job: Revisioning employees as active crafters of their work. Academy of Management Review, 26(2), 179–201.
- Berg, J. M., Wrzesniewski, A., & Dutton, J. E. (2010). Perceiving and responding to challenges in job crafting at different ranks. Journal of Organizational Behavior, 31(2–3), 158–186.
刊行年・出版社まで確認できたものを挙げています。邦訳の有無や版によって表記が異なる場合があります。