コンサルティング心理学大全Consulting Psychology Compendium

ジェームズ・マクレガー・バーンズ

James MacGregor Burns(1918–2014)

リーダーシップを、地位や影響力ではなく、リーダーと従う者が互いを高め合う関係として定義し直した政治学者。今日いう変革型リーダーシップという語の出所にあたる人物である。

肩書き
政治学者。変革型リーダーシップの概念を示した
活動した国
アメリカ
生没
1918–2014
分野
リーダーシップ
収録した言葉
1件

何をした人か

ウィリアムズ大学で長く政治学を教え、ローズヴェルト研究でピュリッツァー賞と全米図書賞を受けた歴史家でもある。一九七八年の『Leadership』は、政治指導者の伝記研究の蓄積を土台に、リーダーシップを二つの型に分けた。交換型は、報酬と労力のように互いの利害を交換する関係である。変革型は、リーダーと従う者が互いをより高い動機と道徳の水準へ引き上げ合う関係であり、関係が終わるときには双方が変わっている。彼は変革型を、目的の正当性と手段の倫理性を含む規範的な概念として構想した。二〇〇三年の著書では、この考えを社会変革の理論として展開している。

その後、どう扱われているか

バーンズの概念は、バーナード・バスによって測定可能な形に作り直され、変革型リーダーシップとして産業・組織心理学の主要テーマになった。ただしその変換の過程で、バーンズが不可分としていた道徳性の条件は落ちている。実証面では、部下の満足や努力との相関が繰り返し確認される一方、構成概念そのものへの批判が強い。ヴァン・クニッペンベルクとシトキンは二〇一三年、次元の分け方に理論的な根拠がなく、行動と結果が同じ尺度の中で混ざっているため、このままでは検証にならないと論じ、枠組みの作り直しを求めた。効果があるという言明は、測定の問題を抜きには読めない。

よくある誤解

ここが取り違えられやすい

バーンズ自身は transforming leadership と書いており、のちに普及した transformational leadership とは含意が異なる。バーンズの定義は道徳的な高まりを条件に含むが、測定尺度として整備された概念からはその条件が外れている。

主著・主要論文

  1. Burns, J. M. (1970). Roosevelt: The Soldier of Freedom. Harcourt Brace Jovanovich.
  2. Burns, J. M. (1978). Leadership. Harper & Row.
  3. Burns, J. M. (2003). Transforming Leadership: A New Pursuit of Happiness. Atlantic Monthly Press.

刊行年・出版社まで確認できたものを挙げています。邦訳の有無や版によって表記が異なる場合があります。

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