コンサルティング心理学大全Consulting Psychology Compendium

ロバート・サットン

Robert I. Sutton(1954–)

組織行動の研究者として、知っていることと実際にやることの落差、そして職場を壊す振る舞いが生むコストを扱ってきた。証拠に基づく経営の提唱者の一人で、スタンフォード大学名誉教授である。

肩書き
経営学者。証拠に基づく経営の提唱者
活動した国
アメリカ
生没
1954–
分野
研究方法・エビデンス
収録した言葉
2件

何をした人か

フェファーとの共著で、企業が有効だと知っている施策をなぜ実行しないのかを検討し、恐怖・内部競争・過剰な測定・語ることを実行の代わりにする習慣を原因として挙げた。続く著作では、根拠の弱い経営通念を検証し、証拠に基づく経営の考え方を提示した。職場での見下しや侮辱を扱った著作では、そうした振る舞いが個人の消耗だけでなく離職・訴訟・生産性低下として計上できることを示し、採用と処遇の判断材料に載せるべきだと論じた。近年は、組織の中で仕事を無用に重くしている摩擦を減らす仕事を、管理職の中心的な役割として扱っている。

その後、どう扱われているか

職場の無礼さが成果と健康を損なうという主張は、その後の礼節・無礼研究のメタ分析で支持されており、方向としては確立している。ただし損失額の試算は個別事例からの外挿であり、一般化できる数値ではない。証拠に基づく経営という提案も、規範としては受け入れられた一方、実務での定着度を測った研究は乏しい。彼の著作の多くは一般向けで、示される事例は選ばれたものであり、そこから因果を読み取るのは慎重であるべきである。

主著・主要論文

  1. Pfeffer, J., & Sutton, R. I. (2000). The Knowing-Doing Gap. Harvard Business School Press.
  2. Pfeffer, J., & Sutton, R. I. (2006). Hard Facts, Dangerous Half-Truths, and Total Nonsense. Harvard Business School Press.
  3. Sutton, R. I. (2007). The No Asshole Rule. Business Plus.
  4. Sutton, R. I. (2010). Good Boss, Bad Boss. Business Plus.
  5. Rao, H., & Sutton, R. I. (2024). The Friction Project. St. Martin's Press.

刊行年・出版社まで確認できたものを挙げています。邦訳の有無や版によって表記が異なる場合があります。

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