BARS(行動基準評価尺度)
Behaviorally Anchored Rating Scales
段階の数字だけを示した評価尺度では、3という評価が意味する行動が評価者ごとに違ってしまう。各段階に観察できる行動の記述を当てると、評価者は印象ではなく行動の一致で採点できる。現場の実例から…
使う場面
評価の段階の意味が人によって違い、点数がばらついているとき。
なぜ効くのか
段階の数字だけを示した評価尺度では、3という評価が意味する行動が評価者ごとに違ってしまう。各段階に観察できる行動の記述を当てると、評価者は印象ではなく行動の一致で採点できる。現場の実例から記述を作るため、被評価者にも基準が伝わりやすくなる。一方で作成に時間がかかり、職務が変われば作り直しになる。
手順
- 評価したい行動の次元を、職務から三つから五つ選ぶ
- 現場から実際の行動例を集め、良い例と悪い例に分ける
- 各段階に、観察できる行動の記述を一つずつ当てる
- 評価者で試し採点し、ずれた箇所の記述を直す
使用例
顧客対応職の評価で、同じ人物に高評価と低評価が並ぶことが続いた。人事が現場から実際の対応例を集め、各段階に具体的な記述を当てて試し採点したところ、解釈が割れた段階が特定でき、その記述を書き直す作業に入った。行動例が抽象的にならないよう、現場の言葉のまま残した。
注意点・限界
作成に時間がかかり、職務が変われば作り直しになる。行動例が抽象的だと、結局は通常の評価尺度と変わらない結果になる。
使う前のチェックリスト
- この場面は、本当にこの技法が向いているか
- 注意点に書かれた失敗パターンに当てはまっていないか
- 相手に、何のためにこれをするのかを伝えたか
- やったあと、何がどう変わったかを確かめる方法を決めたか