ノミナル・グループ技法
Nominal Group Technique
対面の議論では、他者の発言を聞いた後の意見は多数派の側に寄りやすいとされる。先に黙って書く時間を取ると、影響を受ける前の案が場に確保される。無記名の投票で並べ替えるため、発言力の差が優先順…
使う場面
議論の場で同調が起き、少数の見方が消えてしまっているとき。
なぜ効くのか
対面の議論では、他者の発言を聞いた後の意見は多数派の側に寄りやすいとされる。先に黙って書く時間を取ると、影響を受ける前の案が場に確保される。無記名の投票で並べ替えるため、発言力の差が優先順位に反映されにくくなる点も働いている。一方で、票の集まらない優れた案が落ちる可能性は残る。
手順
- 論点を示し、各自が黙ったまま案を紙に書き出す
- 一人一案ずつ順に発表し、その場では批判しない
- 内容を確認する質問だけを受け、案を整理する
- 各自が無記名で上位案に投票し、集計して並べる
使用例
ある場面から
新製品の名称を決める会議で、社長が発言した後は反対意見が出ないのが常だった。進行役が全員に黙って案を書かせ、批判なしで一巡発表し、無記名の投票を行ったところ、上位に残ったのは社長の案ではない二案だった。落選した案も、判断の理由を添えて記録に残した。
注意点・限界
ここを外すと効かない
投票で数の多い案が選ばれるため、少数の優れた案が落ちることがある。落選した案も記録に残し、判断の理由を書き添える。
使う前のチェックリスト
- この場面は、本当にこの技法が向いているか
- 注意点に書かれた失敗パターンに当てはまっていないか
- 相手に、何のためにこれをするのかを伝えたか
- やったあと、何がどう変わったかを確かめる方法を決めたか